この記事では日系から外資企業へ転職した、ともがい妻がこの1週間で気づいた日系企業の無駄についてまとめています。
- 日系企業の無駄な業務に不満がある。
- 外資企業に転職したらどんな感じなのかを知りたい。
- 外資と日系企業の差はどこにあるのかを知りたい。
上記に一つでも当てはまったなら、本記事は参考になるでしょう。
無駄なメールCC
現代の仕事はメールがベースになっており、メールの数は業務量と比例していると言っても過言ではありません。日々の仕事では多くのメールが飛び交いますが、日系企業ですとCCされたメールの数のほうが自分宛のメールよりも圧倒的に多いのではないでしょうか。
CCされたメールのうち本当に読んでいるメールはごく一部であり、ほとんどはCCされても意味がない無用なメールだったという経験はありませんか。
CCされたメールはほとんど見られていない可能性を知りつつも、責任の所在が送信者なのかそれともCCされた人なのか、あえてあいまいにしているのが日系企業の特徴です。「CCされていたでしょう」とあとから責任を追及するなど、みんなが責任を分担している錯覚に陥るという日系企業の悪しき習慣とも言えます。
外資企業のメールではCCを使うことはほとんどありません。必要最小限です。外資企業とのやりとりでは日本企業とは違いCCメンバーが非常に少ないことにすぐ気づくでしょう。
特に単なる会議セッティングなのに、多数の関係ない人がCCされているなど、そもそもCCに追加したり、CCされた人が適切かどうかを送信者が判断したりするのに時間がかかり、CCされた人もなぜ自身はCCされたのか、会議に出席する必要があるのか判断する時間が生じます。
限りある勤務時間内で、無駄なCCメールは送信者・受信者の時間をダブルで無駄にしているのです。
ノウハウの蓄積の無駄
日系企業ではなにか新たな事象が生じると、ノウハウ蓄積のためと言ってノウハウを保存するのに手間をかけます。場合によってはツールを利用する場合もあるでしょう。
しかし、その蓄積したノウハウをあとから利用しているかと言うと、時間がないなか聞いたほうが速いなど、そのノウハウ蓄積ツールが使われない場合がほとんどです。そのうちノウハウが陳腐化し、アップデートされなかったり無用な長物になったりするのも多いです。
新たなことを進めたらそのノウハウを蓄積する手間、ツールを利用するためのルール、ルール自体のアップデートなど、ノウハウの蓄積と言うと聞こえは良いが、非常に手間がかかる上、定着しないものだという性質を理解せずに手段が目的になってしまう日系企業も多くあるのでしょう。
外資は効果を期待できないものには無駄な能力を投入しません。費用対効果が見合わないことは最初から行いません。
メール文面が無駄に丁寧
社内の人間同士のやり取りでも「お疲れ様です。」や「お世話になっております。」と書くのが日系企業の習慣です。
しかしながら、書く人・読む人の両方にとって一瞬であっても時間の無駄に変わりはありません。何も相手に依頼していないのに「宜しくお願いします。」と必ず最後につけるという意味不明な記述もしかりです。そもそも何を宜しくされてるのかがわからない場合が多く、丁寧な表現では効果が期待できず、逆に伝えたいことがうまく伝えられない弊害もあります。
外資は無駄に丁寧な文面を作る時間があったら、端的に依頼事項と期限を伝えることを優先します。
実際、海外の人は、メール本文に宛名と署名を書かずに要件のみを書くことが多い印象があります。それもそのはずで、そもそもCCされる人がいない以上、受信者が宛先を誤解する余地はなく、送信者と受信者がだれなのかはメールである以上すでに明確なので、そんなところに時間をかけないのです。
テンポが遅いコレポンの無駄
一つ打ち返したら、ボールが返ってくるのが基本的に翌日以降。下手したら1週間以上返ってこない、そんなテンポが遅いコレポンは日系企業では日常茶飯事です。その場合、次にメールが返ってきたときには前のやりとりを忘れていることが多いため、再度読み返さないといけなくなり効率が悪く無駄です。
外資では上記のとおり、無駄なことに時間をかけず、集中的にタスクに取り組むため、コレポンは数分、一つのタスクは一時間以内に方向性が明確になるのがほとんどです。日系企業との決定スピードは経営陣だけでなく、実務層でも大きな差があります。
無駄に多い細かいルール
日系企業にいると分からないことがあってもすぐに人に聞きづらいと感じたことはありませんか。
まずは社内ネットでルールを探したり、それを読むところからスタートしたり、ルールに従いやったと思ったら実務はルール通りではなかったり、日系企業では問題解決や処理に非常に時間がかかります。
前述のように、ノウハウの蓄積のためのルールも多く、無駄に規定・フォームに縛られています。問題解決に労力をかける前に、無駄に多い社内の細かいルールに疲労困憊することもしばしばです。
外資では問題解決を最優先しますので、わからないことはすぐ聞き、管理職の問題点把握も的確かつ迅速になります。ルール・フォームは必要最小限にしています。
無駄に多い申請・承認プロセス
日系企業では申請・承認プロセスでハンコの行列ができたりするのが一般的です。一つのことを行うのに承認を経るべき部署が多く、事前・事後と2、3回も申請・承認のプロセスを行うことがもはや日系企業の常識です。メールで複数回にわたり実物画像等を添付したにもかかわらず、処理完了と認められるためには結局原紙の持参も必要など、無駄のオンパレードです。
外資ではプロセスはシンプルです。業務の90%は直属の管理者一人で完結します。それだけ権限と責任の所掌が効率面からも設計されていると言えます。
発言しない会議参加者が多い無駄
会議に参加することも会社のコストです。建設的な発言ができないなら参加するだけコストの無駄遣いという認識は日系企業では欠乏しています。しかも、毎回参加しているにもかかわらず決して発言しない参加者や、論点や状況について把握してきていない、資料に事前に目を通していない参加者も多く、会議を休み時間と思ってただ座っているだけの人もいるありさまです。
外資企業では、会議に参加する以上、何らかの貢献が求められます。会議は議論する場であり、発言してこそ参加の意味があるのです。つまり、会議で発言しないのは存在価値がないに等しいです。発言できない会議ならそもそも参加を求められず、参加することもありません。
無駄に長い会議時間
日系企業の会議時間はたいてい1時間の枠ではないでしょうか。早めに議題の検討が終わっても1時間になるまで雑談をすることがあります。人に伝えるための準備をしてこない人が多く、その場で資料を探しているなど、上記でも触れていますが、時間=コストという認識が欠乏しています。
外資の会議は15分単位です。短時間に必要事項を伝え、議論し、要件が終わればすぐに終了して各自の作業に戻ります。
無駄に多い報告・連絡
日系企業は管理者の能力が低いのか、部下に日々業務開始前に業務予定連絡、さらに日々の業務終了時に実施業務報告を求め、その上、週ごとにも実施業務や進捗に関する詳細な報告の提出を求めるところが多いです。
しかし、管理職はこれらに対して基本的に返事やフィードバックもしないから、そもそも読んでいないことも多いのではないかと思われます。実際、新たな仕事を割り振るとなれば、その時点で再度今何をやっているのか報告するよう部下に求めます。なんでも「ほうれんそう」と日系企業ではよく言いますが、年功序列で管理職になっただけで、そもそも管理能力がない管理職は、部下に幾度もレポーティングを求めます。管理職が自身でメールを読んでいれば改めて部下に報告を求める必要はないはずです。
外資は管理職の能力はすさまじく、その分給与も高いのでしょうが、部下に無駄にレポートを打つことを求めずに、短時間の会議一回で状況把握します。重複する報告作業はほとんどないのが特徴です。
まとめ
いかがでしたか。転職することで、従来の組織に中にいたままでは決して気づくことのできなかったその企業の問題点に気付かされます。日系企業の生産性がとうてい外資にかなわない理由は、文化の違いもあるかもしれませんが、日頃の業務の一つ一つに無駄が多く、時間が有効活用できていないことや、それの一因でもある管理職の能力の低さにあると言えるでしょう。
外資企業の管理職の能力は高い給与水準と権限委譲によるやりがいによって担保されており、転職を前提としている企業文化により、さらに無駄がない組織になっているように思います。
日本でも転職が一般的になるにつれ、古い慣習に縛られた無駄が改善され、外資との競争の中で高い業務効率を追求する必然性が生じるでしょう。
トモガイは外資への転職する際には以下の書籍を参考にしました。興味がある方のためにリンクを張っておきます。転職は情報収集が大切ですので、よかったら見てください。
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