【第3回】不労所得500万円の“種類”でFIRE後が変わる 配当・スワップ・マイクロ法人の最適解

FIRE
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みなさんこんにちは!ともがいです。

FIRE後の最大の落とし穴——それが 社会保険 です。前回は基本的な考え方をご紹介しましたが、FIRE勢は家庭の支出を賄う為、年間不労所得は500万円前後あることを前提により具体的な例を今回試算してみたいと思います。

表面上は「年間500万円の不労所得がある」と聞くと同じに見えますが、”金融所得が“所得とみなされるか否か”で社会保険の扱いが大きく変わります。

特に次の点は、多くのFIRE勢が誤解しています。

  • 株の配当・譲渡益(申告分離課税)→健康保険の“扶養判定に含まれない”
  • FXスワップなど雑所得(総合課税)→扶養判定で“所得としてカウントされる”

その結果、同じ500万円でも、

「妻の扶養に入れる/入れない」「国保料が跳ね上がる」「マイクロ法人が得」など、完全に異なる未来になります。本記事では以下の3パターンを比較します。

■ケース① 株の配当500万円 → 妻の扶養に入れるケース

◆前提

  • 年間インカム:配当500万円(全て特定口座・所得税と住民税は源泉徴収で支払い済み)
  • 配当は**申告不要(確定申告しない)**として扱う
  • 配偶者は会社員(健康保険組合 or 協会けんぽ)

◆社会保険のポイント

健康保険の扶養判定においては、

申告分離課税の金融所得(配当・譲渡益)は扶養の年収要件に含まれない

よって「実態は500万円の収入があっても、健康保険上の年収は0円扱い」

◆結果

➡ 妻(会社員)の扶養に入れる。

➡ 保険料は0円。

➡ 年金は第3号(保険料0円で厚生年金扱い)。

◆金額インパクト(東京都例)

  • 払う保険料:0円
  • 妻の会社が社会保険料を負担
  • FIRE側は年金も将来受け取れる

◆メリット

  • 社会保険料0円は圧倒的にコスパ最強
  • 年金も厚生年金としてカウント
  • 実質的なキャッシュアウト0で制度メリットだけを享受

◆デメリット

  • 配当を“申告不要”にするため、配当控除が使えず税負担がやや増える
  • 高配当株中心だと市場変動リスクあり
  • FIRE初期のキャッシュフローは株価変動に左右される

■ケース② スワップ収入500万円 → マイクロ法人設立で保険料を最適化

◆前提

  • 年間インカム:FXスワップ500万円(雑所得→分離課税)
  • 扶養に入りたいが、500万円は確実に扶養不可
  • マイクロ法人(1人会社)を設立し、社保加入してコスト最適化する戦略

◆なぜマイクロ法人なのか

スワップ収入は雑所得である時点で、分離総合課税にかかわらず、金融所得と違い、収入としてカウントされる。

扶養基準「年収130万円未満」をオーバー→ 妻の扶養に入れない。

そのため個人で国保に入ると保険料が高すぎて痛い。

そこで“マイクロ法人で給与を操作できる”強みを使う。

◆マイクロ法人の保険料の仕組み

健康保険・厚生年金は役員報酬に対して決まる。

そこで…

  • 役員報酬:月88,000円(社会保険加入の最低ライン)
  • 社会保険料(本人+会社負担の合計)
     → 約29,000円 × 2人負担 = 月58,000円
  • 年額:約70万円

◆財政フロー

  • スワップ収入500万円は法人に入れず、個人事業 or 雑所得として計上
  • 社会保険料は法人を通じて約70万円に最適化
  • 国保・国年の高額負担を回避

◆もしマイクロ法人を作らなかった場合との比較

(後述するケース③は年額70万〜120万円の国保負担)

→ マイクロ法人は最大50万円以上節約できる

◆メリット

  • 国保より圧倒的に安く社会保険に加入できる
  • 将来の年金(厚生年金)も増える
  • 法人化することで
     ・経費計上
     ・所得分散
     ・家族への給与支払い
     など節税余地が大きい

◆デメリット

  • 設立・維持コスト(年間20万円前後)
  • 社会保険料の会社負担分が発生
  • 社長としての事務負担(会計・決算・労務)

ちなみに、ともがいは共働きで二馬力のなか、妻が働き続けるので片方FIREだが、一馬力の家族でFIREする場合もこのケース②が一番負担が軽いものとなります。

■ケース③ スワップ収入500万円 → マイクロ法人なしで“個人で国保加入”

◆前提

  • 年間インカム:スワップ500万円(雑所得)
  • 扶養不可
  • 会社を作らず、個人として国民健康保険・国民年金加入

◆国保は「所得」に対して計算

FXスワップは雑所得であり、

雑所得(総合課税)はすべて国保の算定に入る。

仮に必要経費0とすると:

  • 所得:500万円
  • 国保 + 介護保険料 + 国民年金計
     → 100〜120万円/年(自治体差あり)

(東京都23区は特に高い。)

◆負担イメージ

  • 国民健康保険:60〜80万円
  • 国民年金:199,200円
  • 合計:約100〜120万円

◆メリット

  • 最もシンプル(法人維持なし)
  • 所得を申告通り計算するので不整合がない
  • FIREの「完全個人型」で完結

◆デメリット

  • 保険料が極端に高くなる(特にスワップは雑所得)
  • 厚生年金ではないため将来の年金額が低い
  • 税務上の節税余地がほぼない

■3パターン比較表

ケース社会保険年間負担扶養可否将来年金備考
①配当500万円(申告不要)配偶者の扶養0円第3号
(厚生年金)
コスパ最強
②スワップ500万円+マイクロ法人法人で社保加入約70万円不可厚生年金スワップ派/家族でFIRE時に最適
③スワップ500万円(個人)国保+国民年金100~120万円不可国民年金最も割高

■結論:500万円の不労所得でも「何で稼ぐか」で最適解はまったく違う

  • 配当500万円
     → 妻の扶養一択。最強。
  • スワップ500万円
     → マイクロ法人で社会保険70万円ラインに調整するのが合理的。
  • スワップで法人化しない
    → 国保・国年で100–120万円の負担。最も割高で非推奨。

ともがいの現在の資産構成(スワップ500~600万円インカム、株式・投信多数、配偶者高収入)を考慮すると、ケース②である次の戦略が最善と考えています。

  • 配当は扶養基準に入らない領域で運用(特定口座・NISA口座・申告不要)
  • スワップは一部を法人化(利益が110万円くらいのマイクロ法人)で“保険料最適化”
  • FIRE後の不労所得の“見せ方”を制度に合わせて最適化する

あなたの環境ならどれが最適でしょうか。

FIRE計画は目的によって十人十色。皆さんの計画方針もぜひコメントで共有してください。

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